日本医師会 赤ひげ大賞

受賞者

第6回 赤ひげ大賞受賞者紹介

豪雪地帯で患者に向き合う90歳医師

藤巻 幹夫
(新潟県/藤巻医院 理事)
藤巻 幹夫

市内でも過疎高齢化が最も進む中山間地域の特別豪雪地帯で診療に当たる。昭和34年の勤務当初は、父が外来を、自らは往診を受け持ち、雪の中を7~8時間歩き往診したこともあった。新潟県中越地震の際は自院も被害を受ける中、被災者の診察に従事、40年以上にわたり予防接種に携わる他、学校医も担い、住民の健康管理に努めている。

救急医療を担うまちの頼もしい番人

河井 文健
(静岡県/河井医院 理事長・院長)
河井 文健

地域唯一の救急告示診療所として、25年間昼夜を問わず救急医療に取り組む。交通外傷から内因性疾患まで幅広く受け入れ、2次救急を担う病院ができた後も搬送までの時間を考慮し、初期対応に尽力。検査機器の共同利用や遠隔読影等では高度な医療を提供する病院と連携し対応するなど、住民からの信頼は厚い。

住民主体の組織を立ち上げ、地域に寄り添う医療を展開

塚本 眞言
(岡山県/塚本内科医院 理事長・院長)
塚本 眞言

小規模多機能施設を医院に併設し、介護サービスも利用しつつ住み慣れた地域での看取りに力を入れる他、住民主体の組織「円城安心ネット」を立ち上げ、健康や福祉、生活などに関する活動を地域ぐるみで展開。また、公共交通機関が乏しい地域のため、介護タクシー事業を展開し、医療機関への送迎等、地域の高齢者の生活支援も行っている。

学校での血液検査を訴え、実現

松原 奎一
(香川県/松原病院 理事長)
松原 奎一

昭和43年より地域住民の健康保持増進に貢献。病気で来院する子どもの血液に異常値が多いことに気づき、学校医をしている中学校の1年生への血液検査を自費で開始し、異常があれば保護者に助言するなど、生活習慣病のハイリスク生徒に対する保健指導に尽力した。現在では、その成果が認められ、全県下で検査が実施されている。

住民の一生に関わる「かかりつけ医」

水上 忠弘
(佐賀県/水上医院 理事長・院長)
水上 忠弘

高齢化率が40%を超え、交通手段も乏しい地域で、34年間かかりつけ医として24時間体制で診療や往診を行っている。デイサービスと小規模多機能施設を開設している他、リハビリ室を無料開放。有床診療所を維持し、治療から看取りまでの一生に関わることは、住民の安心にもつながっている。また、31年間学校医も務めている。

選考委員特別賞受賞者紹介

震災の経験を基に新たな診療体制の確立に努める

鎌田 眞人
(宮城県/歌津八番クリニック 理事長・院長)
鎌田 眞人

地区で唯一の診療所として地域に貢献。東日本大震災では自院が全壊する中、昼夜を問わず避難所を訪れ傷病者の救命と治療に当たった。また、発災翌日より中学校体育館で医療活動を開始し、4日後には急きょ仮設診療所を立ち上げた。自身が経験した災害医療、極限状態における医療の提供を念頭に、新たな診療体制の確立に努めている。

被災地支える「まちのお医者さん」

佐藤 徹
(宮城県/佐藤徹内科クリニック 理事長・院長)
佐藤 徹

高齢化が顕著な南三陸町において、沿岸部・山間部にも訪問診療に出向くだけでなく、学校医・産業医としても献身的に尽力。東日本大震災の際には自院が全壊する中で、町内の避難所を巡回し支援を行った。半年ほど仙台市近郊で勤務医生活を送ったが、平成24年1月に再開業し、南三陸病院と連携の下、地域医療の再生に取り組んでいる。

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