日本医師会 赤ひげ大賞

小冊子

第11回

祝辞
厚生労働大臣 加藤 勝信

本日、栄えある「赤ひげ大賞」を受賞された5名の方々及び「赤ひげ功労賞」を受賞された15名の方々に対し、心からお祝い申し上げますとともに、地域医療の現場で、長年にわたり精力的な活動をされてこられたことに対し、深く敬意を表します。

また、3年を越える新型コロナウイルスとの戦いの最前線で、地域の医療体制を支えるため、日々ご尽力いただいております関係者の皆様方に、この場をお借りして心から感謝を申し上げます。

「日本医師会 赤ひげ大賞」は、地域に根差した「かかりつけ医」として、生命の誕生から看取りまで、病を診るだけではなく、予防や健康増進も含めて活躍されている医師にスポットを当てた、地域医療の大切さを広めるための事業と伺っております。

今回「大賞」を受賞された5名の方々は、住民が安心して生活を送れるよう、子供への対応や認知症の方への対応を始め、それぞれの地域医療の現場で、地域に寄り添いながら、長年にわたり、日夜取り組んでこられたと伺っております。

地域医療を支える先生方には、病気の治療だけでなく、その地域の人々のさまざまな思いを受け止め、地域での生活を支える、「治し、支える」医療が求められています。

年齢を重ねても健康を維持し、また、病気になっても重症化を防ぎ、住み慣れた地域で長く暮らすことができる社会を支えているのは、地域の方々にとって身近な存在である「かかりつけ医」です。

今後、地域によって大きく異なる人口構造の変化に対応して、「治す医療」から「治し、支える医療」を実現していくためには、かかりつけ医機能が発揮される制度整備を進めていくことが重要です。

このため、①患者が、自身のニーズに応じてかかりつけ医機能を有する医療機関を適切に選択できるよう、情報提供を強化すること、②医療機関に対して、かかりつけ医機能の報告を求め、都道府県において、地域の関係者との協議の場で必要な機能を確保する具体的方策を検討・公表すること―等を内容とする医療法の改正案を今国会に提出しました。

厚生労働省としては、このかかりつけ医機能が十分に発揮されるよう、今回受賞された皆様や関係団体の皆様と協力しつつ、全力を尽くして参ります。

最後になりますが、本日ご出席の皆様方のご健勝とご多幸を祈念いたしまして、私の挨拶といたします。

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