日本医師会 赤ひげ大賞

小冊子

第1回

皇太子殿下 お言葉

長年にわたり地域医療の担い手として活躍されてきた医師の方々の功績をたたえて表彰する「日本医師会 赤ひげ大賞」の第1回表彰式に皆さんと共に出席できることをうれしく思います。

この赤ひげ大賞は、日本の医療制度の中で住民に最も近い存在として重要な役割を果たしている地域医療の現場において、各地域での様々な特徴のある取り組みが行われている現状に光を当てるとともに、地域医療の発展に貢献することを期待して、設立されたと伺っております。

日本の各地域の医療現場には、様々な特徴や課題があります。高齢化が急速に進んでいる地域、病院や診療所などが無くなり医師が全くいない地域、さらには都市部においても、様々な理由から地域医療を支える病院が撤退していくケースがあると聞いています。この度受賞された方々は、このような厳しい状況の下で、地域住民の生活に寄り添い、治療だけでなく地域住民の健康管理などに尽力されるなど、その地域にとってなくてはならない存在であると聞いています。

ここに、受賞される方々の長年の努力と取り組みの成果に対し心から敬意を表します。

近年、我が国は高齢化が急速に進み、国民の医療に対する期待がますます大きくなっています。特に地域医療の充実は、住み慣れた地域で安心して暮らしたいと願う人々にとって必要不可欠なものと言えるでしょう。

今回「日本医師会 赤ひげ大賞」が設立されたことが、各地で人々の健康管理や診療を親身になって行っている医師の方々の大きな励みとなり、地域医療の更なる発展につながることを期待するとともに、この賞が末永く発展していくことを心から願い、私の挨拶といたします。

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