日本医師会 赤ひげ大賞

小冊子

第10回

秋篠宮皇嗣殿下 お言葉

第10回「日本医師会 赤ひげ大賞」の表彰式が開催され、皆様とともに出席できましたことを大変嬉しく思います。そして、本日表彰を受けられる方々に、心からお祝いを申し上げます。

この赤ひげ大賞は、地域の人々に寄り添いながら、病気の治療を行うのみならず、健康の保持や増進など、日々の暮らしを守る活動を行う「かかりつけ医」に光を当て、地域医療の発展を願って設立されたと伺っております。

近年、高齢化が急速に進む中、各地の医療現場では、離島などの地理的条件が厳しい土地に医師の存在がなかったり、都市部ではあるものの病院が撤退したり、また、診療科が偏っていたりするケースが見られます。更に、COVID-19の影響により、持病をもちながらも通院や検診を躊躇する人々も出てきております。

日本では、2020年初頭から始まったCOVID-19の感染拡大により、対面での人と人との交流に大きな制約を受けるなど、日々の生活に様々な制限を余儀なくされるようになりました。このような中にあって、全国各地の医療現場での感染症対策を始め、それぞれの地域において人々の健康を守るために力を尽くされている方々に、深く敬意を表します。

このたびの受賞者は、様々な課題に使命感を持って応え、各々の地域にとってなくてはならない存在として活躍されている方々と承知しております。皆様が、今回の受賞を一つの里程標として、今後も健康に留意されつつ、医療活動に尽力されることを願っております。

終わりに、「日本医師会 赤ひげ大賞」が、地域住民の診療や健康管理に日々携わっている医師の大きな励みとなり、地域医療の更なる発展につながることを祈念し、私の挨拶といたします。

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